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Channel: ゆめかたつの曲解的漫画考
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【DB超】未来トランクス編にまつわる曲解考察あれこれ

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未来トランクス編突入でにわかにヘヴィ展開な『ドラゴンボール超』――

かつて作者である鳥山明先生が未来トランクスのキャラを「女性読者を意識してみた」と公言されておられただけのこともあり、1人だけ垢ぬけ感が際立ってる気がします。

まあでもトランクスの「カッコよさ」はビジュアル面云々より何よりも、あの初登場シーンでのインパクト、コレに尽きるといっても過言ではないと思ってます。

未来トランクス「初登場時」を振り返る

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Z戦士たちを恐怖のどん底に貶めたあのフリーザを一撃で倒したという衝撃もさることながら、敵か味方か分からない、正体不明の「謎の少年」というミステリアスさ、そして「超サイヤ人」でありながら謙虚でさわやかな好青年っぷりも衝撃でした。

例えばですね、コレがイケメンのバーゲンセールのような少年漫画の作品に出てきたキャラであればここまでのインパクトは得られなかったのかもしれません。が、当時のドラゴンボールといえば、ナメック星では筋肉ダルマな猛者どもによる血で血を洗う超絶ドッカンバトルが繰り広げられ、フリーザ編での公式「美形キャラ」=ザーボンさんといった有様でしたからね。いやまあ単にイケメン枠ってだけならヤムチャとかピッコロとか天津飯とかいましたけど…こう、いわゆる現代っ子的な「少年系」イケメンキャラっていなかったんで…そういう意味でもかなり新鮮な印象ではありました。

▼フリーザ編では直截的でパワー重視の気弾攻撃や肉弾戦が主流だったのに対し、トランクスの無駄にカッコイイ「バババッ」は謎の動き過ぎて逆に斬新だった想い出

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▼「フツーに仕舞えやwww」と思わずツッコみたくなるこのキザっぷりも…

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「剣」っていう武器もまた新鮮でしたねー。

▼出生の秘密を打ち明けた時に見せた意外過ぎる初心(ウブ)な反応

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あのフリーザ親子をいとも簡単に倒し、超サイヤ人孫悟空ともほぼ互角に渡り合うほどの戦闘力を持ちながら、こうした少年らしい、年相応の部分も兼ね備えたこのギャップがですね…やばいですね…


「腐女子視点」的には当時どうだったのか

さてそんな未来トランクスの魅力とかっこよさについて、篤と振り返ってみたところで…気になるのは「腐女子的」にどうだったのかってところなのですが(ヤボな話題ですみません)

あくまで個人的所感ですがキャラ同士の「関係性」に萌えるのが腐女子の定義とするならば、意外と腐女子的には「イマイチおいしくない」キャラであったように思います。あくまで推測です!

というのも、未来トランクスとのベストオブ因縁キャラといえばやはり父親であるベジータになるのでしょうが、そうなるとですね、必然的に「ベジトラ」なワケですよ。未来の「母さん(ブルマ)」に色々と話を聞かされ父親への想いを募らせてたトランクスがしかし実際に相対したベジータの「冷徹さ」に失望し、またその一方で未来の世界では亡き父親への思慕の情が捨てきれず、葛藤するんですよねー。そしてベジータもまた基本的には厳しく突き放すも、うっとおしいほどにまとわりついてくる未来の息子への情に絆される一面も垣間見えたりして…そういうベジータの態度がまたトランクスに妙な期待を抱かせ翻弄するという…まあベジトラなんですよ。あくまでイニシアチブはベジであり、「攻め」はベジなんですよ。

一方で、ベジータといえば味方サイドになってからも協調性は皆無な上、高すぎるプライドと戦闘への執着が時に周りを振り回し、それにより却って事態を悪化させることも少なからずあり…まあいわゆる「困ったちゃん」ってやつでしょうか。極めつけは戦闘中にも関わらず衆目を気にせず泣きじゃくることZ戦士上最多(映画含む)、自分の我儘を通すためなら平気で味方を窮地に追いやるくせに、その結果に責任を持たず、駄々をこねるばかり。そんな「気高くも扱いづらいお姫様」であるベジちゃんはつまり「総受」であることがドラゴボのセオリーとも言えます(「カカベジ」で語るならばさらにわかりやすいと思うのですが、ベジータの「打倒カカロット」な凄まじいまでの敵意を拒むでもなく受け流すでもなく、あの悟空特有の、あっけらかんとした包容力で応える様はまさに腐女子の大好物でもある「スパダリ攻×勝気受」的ケンカップルなんですよねー)

つまりかなり偏った見方ですが、ベジータの総受属性を覆す恐れのあるトランクスの存在は、特にベジ総受過激派な腐女子的にはある意味「地雷」であるという考え方です。

とはいえ、個人的に実はベジトラより悟飯×トランクスの組み合わせがオススメだったりするんですよねー。未来では師弟関係だったわりに「人造人間編」では絡みの少なすぎた2人ですが、だからこそ逆に何気ない2人のやりとりが尊いワケです。

▼ココひそかに萌えた一コマ

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…って萌えどころマニアック過ぎてすみません。

えーと、わ、わかりますかね…???

シチュとしては、いきなりやってきてフリーザを一撃で倒した謎の少年が自分もサイヤ人であると名乗ってきたことに不信感を爆発させ、頭ごなしに怒鳴りつけてくるベジータに対し何も言い返せないトランクスと、そんなトランクスに助け舟を出す悟飯ちゃん(若干6歳)っていうね…

実際には悟飯の方が師匠だしトランクスよりずっと年上のお兄さんではあるものの、トランクス側から見てこの過去の世界においては悟飯はまだ17歳のトランクスよりはずっと子供で、だけどベジータとの付き合いは悟飯の方がちょっとだけ長いということで健気にフォロー役に回る悟飯と、そんな小さい子供である悟飯にどこか精神的に甘えてるように見えるトランクスの微妙な関係性っていうのが萌えたりするのです。

『ドラゴンボール超』もまた、最近の「名作アニメリバイバル化による新たな市場発掘」のブームに便乗しようとしているのか…

まあドラゴンボールの場合、まだそれほど旧作アニメリバイバル化が進む前からすでに『ドラゴンボール改』が放映してましたし、昨今のリバイバル化のブームに便乗というよりかはどちらかといえば先駆け的な流れではあるのですが…昨年、昭和名作アニメのリバイバル化によって新たな市場(腐向け市場)を開拓し一世を風靡した『おそ松さん』の大ヒットを皮切りに、単にリバイバルするのではない、旧作からは思いもよらない全く新たな切り口から、要するに「腐女子」をターゲットとしたリバイバル商法が注目されてるのかなと感じてます。

現に今春アニメで腐女子人気を見込めそうだった『僕のヒーローアカデミア』がほぼ同じ時期に映画上映された『名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)』(※)に話題を持っていかれた向きがあり、そのことが「新規参入よりも老舗アニメからの需要掘り起こしがアツい」という、いわゆる昨今の腐向け市場における「ヒットの法則」を浮き彫りにさせたことは否定できません。

※ちなみに火付け役となったキャラたちはコナンや服部といった従来のキャラではなく、黒の組織を追うFBIのやり手スナイパー(攻)と、とある因縁からそいつを目の敵にする黒の組織の構成員で実は公安からのスパイ(受)によるケンカップル的な2人である。なお映画は、推理モノ要素の高い初期のコナンからは考えられないほどのアクション仕様となっており、それもまた「新たな需要」を掘り起こすきっかけとなったと推察される(やっと観に行けたんでまた感想書きます読んでね!)


とはいえ、『おそ松さん』がこうした腐向けリバイバル商法のパイオニアだったとは言いません。

いみじくも、かつて『ビックリマン』とかいうばりばりギャグ路線のアニメをいかにも腐向けなイケメン揃いにリバイバルした『スーパービックリマン』のシリーズ構成を担当したシナリオ作家の松井亜弥氏が手掛けた『ドラゴンボールGT』は、松井氏がトランクス(の中の人?)のファンということもあり、腐女子の痒いところに手が行き届いたストーリー構成になっていたように思われます。

ただ、GTがそれほどヒットしなかったのはやはり肝心の舞台を遠くの星にしてしまったことにあるような気がします。小さくなってしまった悟空・パンちゃん・トランクスという夢のトリオで、序盤はかつてのナメック星編のように遠くの星々を冒険するストーリーだったのですが、せっかくの「リバイバル」の醍醐味でもある、歴代キャラたちの群像劇要素があまりにも希薄で、まあたしかに初めは「原作では叶わなかったトランクスの出番が格段に多い」と燥いでた腐女子らも回を追うごとに、遠くの星での特定のキャラだけのやりとりに飽き、やがては心離れていったというのが実際のところではないでしょうか。

でもあの時代に、ガチ少年向けのアニメを腐向けにしようとした松井氏の切り口自体はとてもとてもよかったんです。そこは評価したい。ただ、惜しい。こういうのは1人でやっちゃダメなんです、どうしても強大過ぎる推しキャラ贔屓が、ストーリーの質を結果的に下げてしまうんですよねー…


えと脱線しすぎたんですが、話を戻しますと『ドラゴンボール超』には、「改」時代には見られなかった「腐向け」を意識した流れがここ最近、特に未来トランクス編になってからちょこちょこ垣間見られるようになったのは単に私の眼が腐ってるだけでしょうか。

とはいえ、先般挙げたようにベジトラにしてしまうとカカベジとの兼ね合いの点で少しばかり面倒…そこをどうクリアするか…

これはあくまで個人的所感ですが、現時点で思ったコトとしていくつか挙げてみますね。

1.悟飯×トランクス市場の開拓

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人造人間編のころとの大きな違いは、悟飯がトランクスの背丈を追い越すほどの青年になってること、そして現在のトランクス(チビトランクス)が悟飯の弟である悟天と親友であり、やんちゃで手のかかる弟のような存在であること…

悟飯の、チビトランクスへの接し方との「ギャップ」が萌えどころだと思うのですが、未来トランクスサイドからすれば自分をかばって死んでいった師匠の面影とあまりにもかけ離れた悟飯に複雑な気持ちを抱かざるを得ない一方、平和な時代の悟飯が「学者になる」という夢を見事叶え、温かな家庭を持っていることを嬉しく思い、巻き込むまいと口をつぐむっていうのがね、もうかなり師匠への愛がやばいです。さらにトランクスが自分を訪ねてきた本当の理由を知った時の悟飯はどうするのかってところまで想像すると…「なんで僕には教えてくれなかったんですか!水臭いじゃないですか!」なーんて感じに普段穏やかで気弱な悟飯には似つかわしくない声を荒げトランクスを叱責したりするのかなー…それともトランクスの様子にまったく気づけなかった自分の鈍感さを悔んだりするのも美味しいですよね。いずれにせよ、この回は悟飯×トランクスへの布石としてはかなりの燃料となりうるものだったと確信しています。

2.リョナ要員なのか

ドラゴボのリョナ要員としてはスポポビッチ戦のビーデルさんがデフォですが、こう、思いがけないところに需要があるということで…

傷つきながらも自分に課せられた宿命と必死で向き合い闘う健気な少年の姿に「情緒」を見出すという腐女子の性癖は古来より『聖闘士星矢』などがそっち界隈の女子に支持されていたということからも周知の事実ですが、一方で、ひたすらパワーを求める「強さ=尊い」路線のドラゴンボールではこれまでほとんど需要がないかと思われた要素でもあり、それがタイムマシンで命からがらやってきてそうそう悟空にボコられベジータにボコられ、師匠であったはずの悟飯には取り付く島もなく、肉体的にも精神的にもボロボロでホンマこれ何のプレイやねんってくらい満身創痍なトランクスがまた、初登場時に意気揚々とフリーザを倒したトランクスとも、恐れを知らないやんちゃなチビトランクスともギャップがあって、激しくリョナ心くすぐられるんですよねー…

3.トランクス総受なのか

かつてはZ戦士たちの「困ったちゃんポジ」であったベジータも、家族を守るためにはプライドをかなぐり捨てて破壊神ビルス様の前で一芸を披露するなど、すっかり所帯じみてしまった今、かつての総受感は弱くなってしまった感があります。

宿敵カカロットとも、相変わらずケンカップルではありますが、以前に比べると馴れ合い的な感じも否めず、カカベジの醍醐味としてはイマイチです。

ならばいっそのこと、世代交代的にトランクスを総受にしちゃえばどうかって話です。

総受の醍醐味である「姫気質」は少々弱いものの、魔人ブウ編を経てイロイロと大人になった悟空やベジータの包容力に身を任せ、ブルマさんやほかのみんなのサポートを受け、未来を取り戻しに行くという構図がマジヒロインポジです。


ところで悟天ちゃんがここんとこ全く出番ないんですが、巷でささやかれてる「ゴクウブラックも出てきた今、さすがに1人4役はキツイだろう」という中の人的な事情なのか、あるいは他に何かもっと深い理由があるんですかね。

むしろあの18号とトランクスでさえ邂逅を果たしたのに悟天が出てこないっていうのはちょっと不自然な気はするんですよねー。おかげでチビトランクスがずっと単品で、やんちゃ度も半減なのでそのあたりはかなり個人的に物足りなかったり…

そうそう、悟天といえばある意味トランクスに命を救われてるんですよね。未来トランクスが来なかったら産まれてなかったわけで…そういう意味でも因縁の深いこの2人の邂逅はかなり楽しみだったりするのです。




以上、かなり好き勝手書き散らしましたが、こんな曲解記事をお目通し賜りありがとうございます!

ていうか久々の全公開記事がこんなんでごめんなさい。
苦情等はコメ欄まで







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