くろこんばんわ
yukuです☆
『黒子のバスケ』26巻!
ついに、ついに長かった帝光編も終わりを迎え、いよいよ因縁の対戦相手でもある、キセキの世代元主将・赤司擁する洛山高校との決勝戦です!!
▼表紙は黒ユニに身を包んだ凛々しい表情の黒子っちです♡♡
こうして見ると1巻表紙の、どこか虚ろな目つきの黒子っちからは見違えるばかりです。
やはりキセキの世代幻のシックスマン黒子テツヤから、誠凛高校バスケ部1年黒子テツヤとして、誠凛の勝利を背負う選手の一員としての自覚がそうさせるのでしょうか。
しかし、黒子テツヤのその進化こそが思わぬ弊害を生むのであって・・・
そこんところについてはまた順を追って読んでいきたいと思います!!
▼過去を話し終えたあとの黒子&誠凛メンバー
中学時代のあの悲劇からどこか今のチームに対しても遠慮がちな態度だった黒子に、「ヤキ入れ」する先輩たち。
小金井先輩に優しくロックオンされて、日向先輩に頭をわしゃわしゃされて(なお火神はたんこぶができるほどチョップされた模様www)黒子のわだかまっていた心も癒された様子。
あまり感情を表に出さない黒子が、顔をくしゃくしゃにして笑います。
なお、この話を黒子が始めるきっかけともなった緑間の言葉。
「赤司征十郎は2人いる」
その真意についても黒子から語られます。
つまり、赤司には、今の赤司になる前の人格である「本来の赤司」が開花すべきはずだった能力がもう1つある・・・
それも「天帝の眼」の能力と同等・・・もしくはそれ以上の能力。
不安は残る中、それぞれが迎える「決戦の朝」。
というわけで私が個人的に特に印象に残った「決戦の朝」を下記にてピックアップしつつ語っていきたいと思います。
土田先輩の「決戦の朝」
「ほとんどベンチだけど」という土田先輩に対し、「私スポーツのことはよくわからないけど」という前置きつきで優しく鼓舞する、出来た彼女さん♡
「スポーツのことはよくわからない」
コレ、意外とめっちゃポイントだと思うのですよね!
特に黒バス作品内において、多くはない女子キャラのほとんどは、何らかのカタチで「バスケ」に精通しているコばっかりです。
女子高生ながらにして誠凛バスケ部カントクを務めるリコは言わずもがな、スカウティングに長け、キセキの世代のマネージャーも務めあげた桃井さんに、元女子バスケのプロ選手にして火神と氷室の師匠でもあるアレックス、そして陽泉高校監督である雅子ちんなどなど・・・
この彼女さんが言う「たとえ控えのベンチでも、いらないというわけじゃない」というどこか月並みなセリフも、いわゆるバスケに精通した女子キャラとは違う、「スポーツのことはよくわからない」彼女さんの精一杯の励ましの言葉だからこそ、グっとくるものがあったりします。
あれですかね。
黒バス女子キャラは、モブ勢の方が可愛いの法則を見事なぞった感じの(スミマセン)、ある意味期待を裏切らない、素敵な彼女さんです。
小金井先輩の「決戦の朝」
これまで描写されてこなかった「テニス部時代の小金井先輩」
このような時期が小金井先輩にもあったとわ・・・
自分が試合に出られないことでふてくされて仲間の応援をしなかった当時の小金井先輩を叱ったという小金井先輩のお母さん。
あー、だからかあって、妙に納得です。
小金井先輩の、まわりを明るく元気にしてくれるあの人となりは、こういった家庭環境にも起因するのかなあって感じました。
こーいうとき、「なんでウチの子が試合に出られないの?!」などとヒステリックに喚いたり、あるいは試合に出られなかった我が子を哀れんで叱ることをしなかったりするような母親だったのなら、小金井先輩はここまで明るくまっすぐな性格には育たなかったのかなあとかって・・・
ていうか回想シーンの叱られてシュンとしてる小金井先輩、めっっちゃ可愛いんですがwww
さすが誠凛のマスコットポジです。
やばいです。
誰だって試合に出たい
これって選手なら当然あるべき感情ですよね。
今までの試合では、レギュラー陣の葛藤描写が多かっただけに、試合には黙ってても出られる前提で物語が進行していましたが、ここにきて、ベンチサイドの物語にスポットをあててもらったことで、この決勝戦、ますます見どころが増えたような気がします。
このくだりのエピソードは別に小金井先輩じゃなくても、ベンチ組なら誰でもいけたんじゃないかとは思いますがあえて小金井先輩にスポットをあてることで、変に悲壮感が漂わないというか、卑屈な感じにならないというか、こう、素直にベンチ側に感情移入できたような気がします。
秀徳vs海常の三決、それぞれの思惑
「三決の話か?決勝の話か?」と青峰に尋ねられ、「どっちも」と応える紫原。
それに対し「(黄瀬が欠場してしまったら)三決はもう(結果が)決まっている」と青峰は断言します。
実はこの会話はほとんど意味をなさず、つまりはわざわざ「どっちが勝つと思う?」と尋ねている紫原だって決して緑間や黄瀬の実力を知らないわけではなく、三決の勝敗結果については青峰とほぼ変わらない見解であることには違いなかったと思われます。
だからこうして、敢えて本命の決勝戦前に「結果の分かりきってる」三決の話題を持ちかけたのは、それだけ黄瀬の欠場を惜しいという風に、かつての仲間として2人が感じてる証拠なのかなとかって思ったりしました。
そしてその気持ちは青峰&紫原だけではなく緑間さんも・・・
足の負傷のため終始ベンチだった黄瀬。
チームの敗北にうなだれる黄瀬に緑間はわざわざ声をかけます。
「勝負はおあずけだ」
「次こそお互い全力でやろう」
帝光編のあの「ゾロ目試合」や「賭け試合」を経ての、この緑間の「全力でやろう」というセリフに、グっとくるものがあります。
あのときの自分たちはもはや、全力でバスケに打ち込むことができなくなっていた。
緑間は途中入部の黄瀬に対し、何かと気にかけていた様子がうかがえていたので、きっと変わりゆく部の中にあって、バスケ初心者であった黄瀬が次第に「全力で」バスケに取り組むことなくあのような愚行に手を染めていくのを痛々しい気持ちで眺めていたのかなとか、だから高校では黒子に負けて以来、海常バスケ部でイキイキとバスケに取り組むさまを見て「(昔に)戻っただけだ」といいつつも、成長した黄瀬と、全力でやりたかったのかなって、そんな風に感じました。
そして言い回しこそは相変わらずな感じでしたが、コート上からベンチの黄瀬に声をかける緑間さんの、手負いの黄瀬に対する思いやり的な部分がちらりと垣間見えたりもして、ちょっときゅんきゅんしちゃいました♡♡♡
洛山の賑やかしキャラ・葉山小太郎について
初登場の時から、チョカチョカと落ち着かず、このピリピリムードの洛山にあって、ちょっとばかし異色の存在感を放っていた葉山さん。
しかし、ただの「親しみやすいイイ奴」キャラってわけでもなく、闘争心は人一倍あるようで、時折見せるこーいうMADな表情や台詞がまたいい感じのギャップです。
このタイプの敵キャラって、結構ツボなんですよねー。
掴みどころがないというか、普段はあっけらかんと無邪気なのに、キレたら何しでかすかわからない感じの・・・
そして、試合中もほとんど舐めプなものの、負けん気の強さは人一倍あるようで、抜かれまくった火神にはきちんとお返しは忘れません。
2回抜かれたから5回は抜くとか、倍返しのようで計算方法が意味不明なところもいい感じです。
「5」という数字になにか彼なりの特別な思いがあったりするのでしょうか??
試合開始
ジャンプボールは自分にやらせて欲しいという火神。
火神には火神なりの考えがあって、それは誠凛を勝たせるためのものには違いないのですが・・・
気になったのは、このときの木吉の「・・・・・・・・」
もちろんそうするのがベストだと判断したのだから、最終的には木吉も「頼むぜ」と笑顔で火神にジャンプボールを託すのですが、だけどよくよく考えたら、いわばこの決勝戦は、木吉が誠凛でバスケができる最後の試合であり、つまりこのジャンプボールは木吉にとってもしかしたら「バスケット人生最後のジャンプボール」だったわけですよ。
やはり、試合開始までに色々と思うところはあっただろうし、ひょっとしたら、この最後のジャンプボールに木吉なりの感慨があったりしたのかもしれない。
と思うと、勝つためとはいえ、火神の「自分にやらせて欲しい」というのは、ある意味かなり残酷な申し出だなって、ふと思ったりもしました。
贋物と本物
この巻でいちばん、背筋が泡立ったのがこの「贋物と本物、比べられることすら不快だ」のシーン。
今吉の
「赤司は天帝の眼を持つから無敵なんちゃう」
「赤司が天帝の眼を持つから無敵なんや」
という台詞も相成って、これまで脅威とされてきた黄瀬の「完全無欠の模倣(パーフェクトコピー)」が一気に貶められた瞬間でもありました。
「進化する天才」「底なしのポテンシャル」と評され、その模倣能力もまた黄瀬くんの「成長」の象徴として描写されていたのが、このようなカタチで切り捨てられるとは・・・
そのことに戦慄が走ると同時にしかし、心のどこかで黄瀬の「見たプレイを一瞬で自分のものにできる」コピー能力にどこかスッキリしない、いわゆる嫌悪感すら抱いていた「いち読者」の私としては、溜飲の下がる展開でないといったら嘘になります。
このシーンで、つまりはもし決勝戦で赤司にあたっていたのが誠凛ではなく海常だった場合、「完全無欠の模倣」をもってしても黄瀬では赤司には歯が立たないということが(少なくともそのコピー能力に頼るのであれば)判明しました!
となれば、IH準々決勝で今吉によって言及されていた、「黄瀬くんの弱点」という部分にもつながってくるわけで、やはり「完全無欠の模倣」を極めた今でもやはり「自分自身の技がない」というのが黄瀬に残る最大の課題なのかもしれないと感じました。
進化の代償
幻のシックスマンとしてではなく、誠凛広高校バスケ部の黒子テツヤとして戦うことを決意し、そのための進化を遂げてきた黒子に対し、あまりにも無慈悲な展開。
赤司はいいます。
中学時代・・・黒子にパスのバリエーションを増やすことはさせても、それ以外のシュートやドリブルは身につけさせなかった。
それはなぜか。
シュートやドリブルで目立ち、コート上で光ることを覚えてしまえばその先に待っているのは「影」としての機能の喪失。
極めつけはあの海常戦でのブザービート。
もはや黒子の「幻のシックスマン」としての持ち味は失われた。
かつてIHでの敗北から学び、WCでの打倒キセキの世代に向けて試行錯誤の上、進化させてきた「パス以外の技」、それがファントムシュートだったりバニシングドライブだったりしたわけですが、その先にあるのはあまりにも無慈悲な代償・・・。
黒子っちの絶望した表情のコマで次巻へ続くです・・・(>_<)
おまけ
私がコミックスを買う際に密かに楽しみにしているのがこの巻末のイラストギャラリー。
イラストそのものを見るのももちろん楽しみなのですが、この、脇に添えられている藤巻先生のコメントがいつもツッコミ鋭すぎて面白すぎなのです。
▼今週特に面白かったのがこちら
(投稿主:北海道/PN黒の十字架さん)
「イミはわからんがたぶんバカはお前だ」
wwwwww
ほかにも結構たくさん面白いのありましたよー^^♪
しかも今回はイラストコーナーだけでなんと5ページ・・・!!!
いーないーな、yukuももうすこし絵が描けたら投稿したいなあ。
そして藤巻先生にめちゃんこ強烈なツッコミをいれて欲しいです♡
あっ、あとこれも面白かったやつです
定期的にくる「わけわかんないよこの2号」シリーズ。
wwwwww
たしかに・・・
かなりカオスですこのイラスト・・・
そして、前回の25巻感想にて、最近見開きの作者さん自画像欄が、しゅっとしたイケメンモブになってるんですけどこれは・・・といったことを言及していたのですが、あのイケメンモブの謎が今回で解けました!!
↑割れたああああああ
な・・・なるほどこのイケメンモブは藤巻先生の「すまし顔」varだったというわけですねwww
で、実際の顔がこちらの、鼻が「し」のお顔ということで・・・
こんな感じで以上です!!